子どもが長なわとびにハマりだした。
※子どもの記事ですが、親と子どもの関係を、上司と部下に読み替えても同じことが言えます。

子どもは自分の関心をいろいろと向けながら、わかりやすくハマっていく。

電車、仮面ライダー、野球、恐竜、サッカー、宇宙、ゲーム、そして今は長なわとび。

ゲームはずっとハマっているのでともかくとして、子どもがハマったものはそれが才能の開花につながったり、もっと長い目でみれば、それが将来の仕事につながっていったりする可能性がある。

プロフェッショナルへの道

子どもには好きなことを見つけて、その道のプロフェッショナルになってほしいという願いがある。分野は何でもいい。社会的に問題なければ…。
どのような分野にしても、世の中のプロフェッショナルには共通点がある。間違いなく、ハマって、突き詰めている。その期間が長ければ長いほど、その業界で第一人者となっていく可能性が高い。もちろんセンスや才能という要素はある。同じようにハマっても、その違いでレベルは変わる。
しかしそもそも、その才能があるのかないのかは、やってみなければわからない。というわけで、親はその興味を発見するサポートをすることが大切だ。

子どものモチベーションを高める親の関わり

親の関わりとして、ポイントは4つ。

「関心」と「実績」と「承認」。ときどき「見本」だ。

子どもに「関心」を向ける

当たり前の話だが、関心を向けていなければ、子どもが今、何に興味や好奇心を向けているのかわからない。言動を観察したり、質問したりして、子どもが今、どのようなことに興味を向けているのかに気づく必要がある。

さらに言えば、親のサポートが必要なのかそうではないのか。一番いいサポートは、一緒にハマってみること。自分の好きなことを、身近な人も好きでいてくれるというのは、嬉しいこと。気をつけなければならないのは、機会を奪ってしまうこと。親がハマりすぎて、子どもがやる時間や機会を奪ってしまうことがある。これでは本末転倒。

実績をつくる

子どもには「希望」が必要だ。「自分には無理だ」と最終的に決めた時点で、子どもはやらなくなる。「できる」と感じさせ続ける必要がある。「できる」という希望を持つためには、理屈的な根拠と感覚的な根拠が必要だ。論理的思考が鍛えられたビジネスマンは理屈的な根拠を大事にするが、子どもはそんなものはわからない。感覚的な根拠が大切。「やれた」という実績に基づく根拠と、「やれるかも」という希望に基づく根拠が必要。

長なわとびをいきなり早く回しても飛ぶことができない。「こんなの無理」とすぐに嫌になってしまう。だから、子どもが確実に飛べる速さから始める。そしてできたら、少し速くする。それもできたらさらに速く。こうやってレベルを上げても飛べるという「実績」をつくっていく。「実績」は「自信」とつながる。

承認で力づけ

そのなわとびがどのような速さであったとしても、すぐに承認。

「こんなの飛べて当たり前」
なんて決して言ってはいけない。大人のレベルからすれば飛べて当たり前のなわとびも、相手にとっては決して当たり前の話ではない。

「飛べたね!」という事実の承認と

「すごいね!」という評価や判断の承認を両方してあげたらいい。

「見本」を示す

どうやってやるのかわからない場合、やり方を見せてあげる必要がある。親の見本でタイミングや感覚をつかむ。
「お父さんすごいな」ということをたまには見せなければならない。そしてもちろんながら、お父さんはできなければならない。
「お父さんができないことが僕にできるわけない」というのは、子どもは感じやすい。「親」という漢字の構成をみると、「木の上に立って見る」という漢字になっている。基本的には子どものチャレンジを見守ればいい。しかし時々、木の上から下に降りていって、こうやってやるんだということを示す存在でもある。

まとめ

モチベーションは、トレーニングによって自分でコントロールすることができようになる。が、その力をつけるには、自分が何によってモチベーションが上がり、何によって下がるのかという「要素」を理解している必要がある。また、どのようにすれば上がるのか、あるいは維持できるのかという「方法」も知っていなければならない。

子どもにそれを求めるのは、まだ無理だ。相手の状況によって、伴走者の力づけが欠かせない。伴走者である親は、子どものモチベーションを理解し、その人にとって適切な関わりを選択する必要がある。

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