記事を書くことにした背景

企業で研修に入っていると、フィードバックが苦手であるとか、できないといった声をよく耳にする。私の得意分野は「コーチング」であり、「コーチ」はフィードバックを適切に行うことが求められる。したがって、コーチングの観点から、フィードバックをどのようにすればうまくいくのか、まとめていく。

目次

長くなりそうなので、何回かの記事に分割していくつもりだが、以下のような流れでお伝えしていこうと思っている。

①フィードバックとは
②フィードバックへの反応
③フィードバックの目的
④フィードバックの種類
⑤フィードバックの方向性
⑥フィードバックのやり方
⑦フィードバックのバランス

コーチングにおけるフィードバックとは

フィードバックとは、その対象に対してコーチが持っている情報を提供することである。

コーチからわかっている情報とは

1.事実に関して

2.コーチの解釈や判断

コーチの視点から見えていること、聞こえていること、感じていることなど

ジョハリの窓

ジョハリの窓という考え方がある。

全体をひとつの窓とし、その人のすべてと捉える。そして、まず左右に分割して、左側は自分がわかっている自分。右側は自分はわかっていない自分とする。
次に上下に分けて、上側は人から知られている自分。下側は人から知られていない自分とする。そうすると、4つの窓に分割されることになる。というわけで、この4つの窓の意味を説明する。

Open Window

まず左上がOpen Window。つまり「開かれた」窓。自分はわかっている(認知している)し、人からも知られている。自分も人も同じ認識であるということでもある。

Blind Window

右上はBlind Window。つまり「気づかない窓」。自分はわかっていなけれど、人からは見えている状態。あるいは、自分は認知していないけれど、人からはバレている状態。

Hidden Window

左下はHidden Window。つまり、「隠された窓」。自分はわかっているけど、人には知られていないこと。

Unknown Window

右下はUnknown Window。つまり「未知の窓」。人によっては「暗黒の窓」などとも呼んでいる。誰からも見えない。自分でもきづかないし、人からも知られていない。

フィードバックの対象となる窓

他人から見て、フィードバックできる領域というのは、他者から見て「わかっている」「見えている」範囲である。つまり、ジョハリの窓で言えば、上段の2つ。「Open Window」と「Blind Window」にあたるところ。

当然ながら、フィードバックする時というのは、相手がわかっているかどうかはわからないため、それが、「Open Window」なのか「Blind Window」なのかはわからない。いずれにせよ、それが相手にとっての有用な情報になる。

今日のまとめ

というわけで、本日は「フィードバック」とは何なのかの一部についてお話しした。することは、本人が気づいているかもしれないし、気づいていないかもしれないけれども、自分以外の視点から見るとどのように見えているのか、その情報を提供するということ。それが同じ見え方であったとしても、違う見え方であったとしても、それは非常に価値があるということ。
というわけで、次回はフィードバックされたときの相手の反応について、詳しくお伝えしていきます。

次回ブログ

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