「当事者意識をもたせたい」
さまざまな組織や企業に関わらせていただいているが、
経営者や人事部の方と話をすると、
「とにかく社員に『当事者意識』をもたせたい」
というお話しをよく聴く。
これが研修のニーズとしては一番多いのではないか。
つまり、当事者意識が感じられないということ。
当事者意識ってなんだろう
そもそも当事者意識とは何か。
「当事者」を広辞苑で調べると、
「その事またはその事件に直接関係をもつ人」
組織における当事者意識の欠如とは、
その組織に直接関係があるにも関わらず、
その組織の事柄に関係がないように振る舞ったり、
関心が薄かったりする意識の状態であるということ。
当事者意識の反対は?
では当事者意識の反対語はなんだろう。
「当事者」の反対語はいろいろ考えられる。
「部外者」
「第三者」
「傍観者」
部外者、第三者は組織という意味では、
その組織にいない人ということになる。
したがって、部外者や第三者が当事者意識を持っていないことは、仕方のないこと。
というわけで、問題は「傍観者」
当事者意識の反対語①「傍観者意識」
傍観者意識の内的会話は、
「誰かがなんとかしてくれる」
当事者であるにも関わらず、傍観者意識になっている。
これがなんともまずい。
傍観者というのは人任せ状態。
誰かが何とかしてくれる。
意見を言うのは他の人。
行動するのは他の人。
責任取るのは他の人。
受け身指示待ち。
当事者意識の反対語②「被害者意識」
被害者意識の内的会話は、
「私のせいじゃない」
(だから私は動かなくていい)
「悪いのは他の誰か」
「悪いのは環境」
「悪いのは時代」
「悪いのは会社」
「悪いのは仕組み」
うまくいかない理由を決して自分の中に見出すことはない。
また、悲劇のヒロイン状態であれば、
他から同情してもらえる。
しかし、こういう人もまた、
何か状況をプラスに転じさせることはない。
それどころか…、
不平や不満や愚痴を振りまいて、
周りの雰囲気を壊すことはするかもしれない。
当事者の反対語③「無関心」
無関心状態の内的会話は、
「どーでもいい」
傍観や被害者。
これらは少なくとも関心のある状態。
無関心が一番手に負えない。
当事者意識
さて、当事者意識。
上記の3つではない状態。
すなわち、
起きていることを「自分ごと」として捉える状態。
そして、当事者意識というのは、「状態」のこと。
誰でもこの状態になるし、誰でも上記3つの状態に陥る。
大事なことは、意識的に「当事者意識」でいる時間を長くすること。
そのポイントを、
次回のブログで纏めていきます。