「最近の若い人って○○じゃないですか?」
「そういう人にどういうふうに対応したらいいのでしょうか」

思えば少し前は、「ゆとり世代」とか「さとり世代」とかいうふうに括られて、その性格というか、特徴というか、決めつけるようなラベルを貼られるようなこともあった。

でもみんながみんなそうかと言えば、決してそうではない。

最近の若い人って〇〇

〇〇に入る言葉としてよく質問を承るのは、
「やる気がない」
「夢やビジョンがない」
「自主性がない」
「意見を持ってない」
「意見を言わない」
「付き合いが悪い」
「受け身・指示待ち」
「言われたことしかやらない」

でもこれって、本当に時代のせいなのか?近頃の若いもんだからなのだろうか。

人には個性があり、人にはさまざまな基準がある。
上司の基準に合わない部下は、「近頃の若いもんは…」の対象となる。隣の芝は青く見える。人はできていることよりもできていないこと、つまり不足や欠点に焦点が当たる。

「治療に抵抗するクライアントはいない。柔軟性に欠けるセラピストがいるだけだ」

これは、催眠療法家のミルトン・エリクソンの言葉。コーチングではないが、
物事がうまく行かないと、人は他人のせいにしたくなる。コーチもそう。いかに若いもんがダメか」ということを証明したがるし、共感を得ようとする。

人間関係やマネジメントがうまくいかない要因が、どちらか片方にしかないという状況はありえない。客観的に見れば、どちらも柔軟性がないということである。
しかし、うまくいかないのは双方が相手を指差して、「相手のせいだ」とか、「近頃の若いもんは」とか「年配の人は頭が硬い」と、要因を自分におかない。

状況を打開していくことができるのはどんなときでも、「自分の何を変化させれば、望む状態が手にできるか」と、自分発信(最近ではインサイドアウトという言葉を使うが…)で物事を考えられる人だ。

どのように対応するのか

「自分は変わらない」
「自分は悪くない」
「自分のせいではない」
という会話を内側に持っている人は、一生対応することができないだろう。

相手を思う通りに動かしたいという気持ちが仮にあるのであれば、まずは相手を知ることだ。

というわけで、重要なこと3つ。

1.興味関心好奇心
2.質問する
3.よく聴く

興味関心好奇心

人は、誰しも好奇心を持っている。その対象はさまざま。政治、経済、カネ、ゲーム、料理、スポーツ、映画、音楽…。
そして、相手に対応する第一歩として、その人に対して興味・関心・好奇心を向けるということ。意識を変えるだけで、見えてくるものが違う。そして、人は自分が関心を向けられているということはよく分かる。
まずはこれが第一歩

質問する

相手を知るためには質問しなければならない。まあ、勝手に話してもらうということも可能だが…。

相手を知る質問

「相手は何をしたいのか」
「どのような将来像を描いているのか」
「どんな人生にしたいのか」
「どんな仕事をしてみたいのか」
「何をしている時が楽しいのか」
「どんなことを大切に仕事をしているのか」
「過去のどんな時が充実していたか」←(そこにはどんな要素があったのか)
「自分の強みをどのように思っているか」
「自分の人生で誇りに思えることは」
「今までで一番情熱を注いだことは何か」
など

質問はごく一部だが、相手を知るための質問はたくさんある。

相手が質問に答えられるかわからない

こんな質問をしてくれる信頼できる存在が近くにいるかといえば、普通はいない。そのため、答えがすぐには出てこない。
日常的に使ってない筋肉を使うと、思い通りに動かないのと同じように、日頃されない質問に答えるのも、なかなか答えが出てこない。質問に答えるには時間が掛かる。

質問に答えたい人物か

「この人の質問には誠実に答えたい」という存在であるかも重要な要素。「なんでこの人の質問に答えなければならないのか」という状態であれば、当然ながら相手は誠実に頭を回すことはない。「答えない」あるいは「適当に答える」「その場をやり過ごすために答える」ということになる。

よく聴く

質問して答えが返ってきたのならば、「興味津々で聴く」という姿勢が重要です。何を行っているのかを理解するのかは言うまでもありませんが、「あなたの話に興味あります〜」という姿勢を自然かつ全面・全面に出すことが必要なわけです。

話し手は、相手がどのように聴いているのかに、想像以上に関心を向けています。

みなさんは、自分の話をどのように聴いてほしいでしょうか。しかめっ面で聞いてほしいですか?そっぽを向いて聞いてほしいですか?腕組み、足組みで聞いてほしいでしょうか。目をつぶって聞いてほしいですか?

自分が話しているときに、聴いてほしいように、自分自身が聴くこと。これに尽きますね。

まとめ

「最近の若いもんは…」
年を重ねると、経験も増えますし、自分なりの正しい意見を持ちます。これは普通の流れ。それゆえに、その自分の正しい基準をもとに、これは正しい、あれは間違っていると人を評価することになります。
自分が若手の頃の時代、周りを見回して自分の基準に沿った人ばかりだったでしょうか。絶対にそんなことはありません。いろんな個性があり、いろんな強みがあり弱みも。望んでいることや発揮したいことは人それぞれ。それを大きく括ってしまうのではなく、「この人は…」というレベルで知っていく必要があります。そしてそれは面倒くさい。でも人を動かすためには、まずはそこからです。
「最近の若いもんは…」
ではなく
「この若いもんに適切に対応するためには自分が何ができるのか?何を変える必要があるのか」
この姿勢が違いを創り出していきます。さまざまな個性との出会いを楽しんでいこうではありませんか。