「トマト一個食べない?」

朝食中に妻から言われた言葉。トマトは皿にひとつ。これを食べれば、このひとつのトマトをわざわざ冷蔵庫にしまわなくて済む。この場合おそらく、妻からすれば純粋に質問。食べても食べなくてもいいと思っていた(はずだ)。
NLPにおいては、こういうのを「埋め込まれた命令」と言う。体裁は質問。でもその質問の中に、してほしい行動が埋め込まれている。

選択肢が与えられている「質問」

「トマト食べて!」
「トマトを食べなさい」
と命令調で言われるよりも、
「トマト食べない?」
と言われたほうが、素直に受け取れる感じになる。

何故か。
それは、選択肢が与えられた感じになる。つまり、メッセージの受け手は、自分が尊重されている感じをより強く持つことができる。

他にも、例えば、
「ドアを開けてくれない?」
「お箸取ってくれない?」
「クーラーつけてくれる?」

無意識に使っているこんな表現は、実はNLPにおける「ミルトンモデル」を使っているということになる。
ミルトンモデルは、このように相手に考えてほしいことやしてほしい行動を、意図的にメッセージに埋め込んで促していく会話の手法だ。

NLPミルトンモデル

ミルトンモデルとは催眠療法の第一人者であるミルトン・エリクソンの言葉の使い方を体系化したもの。なぜミルトン・エリクソン博士の治療は効果的なのか。患者の治療に際して用いていた言葉の使い方を、NLP創始者であるリチャード・バンドラーとジョン・グリンダーが分析し、体系化した。

ミルトン・エリクソン

ミルトン・エリクソン(1901-1980)は、アメリカの催眠療法家として知られる。精神科医であり、心理学者。精神療法において巧みな言葉や斬新なやり方を用いたことで知られる。

「治療に抵抗するクライアントはいない。柔軟性にかけるセラピストがいるだけだ」という言葉を残した。

ミルトン・エリクソンの著書

「ミルトン・エリクソンの催眠の現実」
「ミルトン・エリクソン催眠療法ケースブック」
「ミルトン・エリクソンの2月の男」
「ミルトン・エリクソンの臨床催眠セミナー」
「感覚・知覚および心理生理学的過程の催眠性変容」
など日本語訳されているものも多数あり。

まとめ

この土日はNLPの再受講。そのうちのひとつがミルトンモデル。ミルトンモデルは、セラピスト、カウンセラー、コーチ、トレーナーと、メッセージを与えながら相手の行動を「相手にとって」望ましい状態を変容させるサポートをする存在には有効な武器となる。毎回再受講のたびに思うが、もっとミルトンモデルの使い方を追求しながら、人を効果的に支援できるよう努めていこうと心を新たにした。

そのうち、もう少し真面目に、ミルトンモデルについてまとめます。