本日は承認の「目的」について解説していきます。

日々、部下やまわりの人たちを、
承認することは何につながるのでしょう。

なお、
こちらのブログにおける
「承認」「フィードバック」
という言葉については、
以下のブログで定義していますので、
まずはこちらをご覧いただけるとありがたいです。

コーチは鏡!承認とフィードバックのスキルの共通点とは 〜コーチングスキルの基本〜

この記事を読んでわかること

  • 承認の目的
  • 信頼を積み上げる仕組み

こんな方におすすめ

  • コーチングがうまくなりたい
  • 誰かを承認して力づけたい
  • 誰かとの信頼関係をつくりたい
  • ついつい人の不足点ばかりに目がいってしまう

この記事の信頼性

記事執筆者の半谷知也(はんがいともなり)は

  • プロ講師として企業研修を1,000日以上実施
  • プロコーチとしてコーチングを2,000人以上に実施
  • 関わらせていただいた企業・組織は100社以上
  • リーダーシップの研修を15年以上実施

承認の目的と効果

承認の目先の目的は、
2つの信頼を積み上げることです。

2つの信頼とは、

  • 自己信頼
  • 相互信頼

です。

自己信頼というのは、
略して「自信」です。

信頼は実績

少し前提の話をしておきます。

信頼というのは、
必ず何かの根拠と結びつきます。

「根拠のない自信(自己信頼)を持つやつだ」

と言ったりしますが、
人は根拠なく自信を持ちません。

これまでの歩みの中に、
何かしら、
「私はやれるはずだ」
と思える何かがあるはずなんです。

みなさんはどんな人に信頼を寄せるでしょうか?

初めてあったその人を、
全面的に信頼することができますか?

信頼している人の紹介であれば、
そこそこ信頼のあるところからスタートできるかもしれませんが、
それはそもそも、
紹介してくれた人を信頼しているということであって、

初めて会ったその人を信頼しているわけではありません。

あるいは、
初めて会ったその人の、
過去の実績を知っていて、
この人は信頼に足る人だと、
結論づけているかもしれません。

過去の情報何もなしに、
信頼を持つことはできないわけです。

というわけで、
「信頼」には、「実績」が必要となります。

承認が自己信頼を積み上げる

まず、
承認することで、
「相手の自己信頼」が増していきます。

「承認する」
というのは、
「実績を認めていく」
ということです。

「自分にはこれがある」
「自分はこれをやった」
「自分はこういう結果をつくった」

と、ひとつひとつをしっかりと認めていくことで、
「自分は実績をつくっている」
と思えるわけです。

「自信を持ってやれ!」は効かない!?

よく、
自信をもたせたいときに、
「もっと自信をもってやったらいい」
と力づけのメッセージを掛けることがあると思います。

自信をもってやれ!

私も、
何度となく言われてきました。(たぶん)

しかし、
「自信を持ってやれ!」
って言われただけで自信を持てるくらいならば、
苦労しないですね。

自信を持つためには、
根拠が必要なんです。

ということで、
相手に自信を持たせたいのであれば、
「自信を持ってやれ」
ではなく、
「承認」を投げることや、
「自己承認させること」
がより効果的なわけです。

承認が相互信頼を積み上げる

承認は、
自己信頼だけでなく、
相互の信頼を積み上げます。

コーチは、
プラスの面に焦点を当てて、
「相手はやれている存在だ」
と認めていきますから、
承認を伝えることによって、
相手に対する信頼度は増していきます。

また相手は、
承認されるわけですから、
「プラスの存在として認められている」
という実感が強まっていく事になります。

自分の存在を認めてくれている人に対して、
人は信頼を強めていきます。

したがって、
承認することを通じて、
相手からの信頼は増してくるというわけです。

相互信頼

それが何につながるのか

以上が、重要な承認の目的なのですが、
これらの信頼が積み上がっていくと、
良いことがたくさんあります。

考えられる、
承認のさらなる効果を挙げてみます。

  • やる気/モチベーションのアップ
  • 主体性の向上
  • 心理的安全性の向上
  • 生産性の向上
  • 会社への帰属意識の向上
  • 離職率の低下

など

ということが考えられます。

今日のまとめ

さて、本日は、
コーチングスキルの中で、
「承認」の目的
について解説してきました。

承認の重要な目的は、
信頼の積み上げ。

とりわけ自己承認が重要です。

自己承認というのは、
最終的にするかしないかは、
相手に委ねられることになります。

いくらこちらから承認を投げても、
相手が受け取らなかったり、
相手が認めなかったりすると、
あまり意味がありません。

しかし、
こちらは相手が自分で自己承認できるきっかけを、
与え続けていくしかありません。

目的は本日紹介しましたから、
次回ブログでは、
「やり方」について解説してまいります。

本日も最後まで読んでいただいて、
ありがとうございました。

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