肯定質問否定質問については、
ネットをみていると、
いろいろな解釈があるように見える。

肯定質問は良くて、
否定質問はダメ。

というように書いてある記事もあったり、

未来質問と肯定質問は似ていて、
過去質問と否定質問は似ている。
なんて書いてあったりします。

が…、
あらかじめ私がお伝えしたいことは、

「どちらも有効な質問であり、
必要に応じて使い分ける」

ということです。

というわけで、
今回は肯定質問と否定質問の使い方について、
お伝えしてまいります。

この記事を読んでわかること

  • 肯定質問と否定質問とは何か
  • 肯定質問と否定質問のやり方
  • 肯定質問と否定質問の使い分け

こんな方におすすめ

  • コーチングのレベルアップをしたい
  • 質問上手と言われたい
  • 肯定質問/否定質問について理解を深めたい
  • ビジネスシーンで人の育成に携わっている方
  • 子育てに携わる方

この記事の信頼性

記事執筆者の半谷知也(はんがいともなり)は

  • プロ講師として企業研修を1,000日以上実施
  • プロコーチとしてコーチングを2,000人以上に実施
  • 関わらせていただいた企業・組織は100社以上
  • リーダーシップの研修を15年以上実施

肯定質問/否定質問とは

これも字のまますぎて申し訳ないのですが、
少し噛み砕いてそれぞれをお伝えしていきます。

肯定質問

肯定質問とは

  • 肯定的に訊く
  • 否定語を使わない質問
  • 肯定的な事柄を訊く
  • 肯定的な気持ちで考えられるように訊く

といったことが、「肯定質問」

否定質問とは

  • 否定的に訊くこと
  • 否定語を伴う質問
  • 否定的な事柄を訊くこと
  • 否定的な気持ちで考えられるように訊く

といったことが、「否定質問」

肯定質問/否定質問の一例

じゃあ具体的に、
例えばどういう質問なのかということを、
いくつか挙げてみます。

肯定質問の一例

  • どうやればできたと思う?
  • (この期間中)できたことは?
  • うまくいった要因は何?
  • 仕事でチャレンジしたことや成功したことは?
  • 仕事の楽しみややりがいはどんなこと?
  • 今はどんな気持ち?
  • 夢やビジョンは何?
  • 得意なことは?/自分の長所は?
  • 自分の会社の好きなところは?
  • やりたい理由があるとしたら何?
  • これに取り組むことはどんな意味や価値がある?

否定質問の一例

  • 「どうしてやらなかったの?」
  • (この期間中)できなかったことは何?
  • うまくいかなかった要因は何?
  • 仕事ではどんな失敗をした?
  • 仕事の悩みや不安は何?
  • 苦手なことは?/自分の短所は?
  • 自分の会社の嫌いなところは?
  • どうしてやりたくないの?

否定質問すると起きやすいこと

一般的に、
「否定質問」はしないほうがいい!
と言われることがあるわけですが、
考えられる理由と対策をお伝えします。

落ち込む男性-否定質問-

責められている

否定質問は主に、
過去のことであれば、
「できなかったこと」や「ダメなこと」

先が見えない状態や、
対話の意図が十分に見えない状態で、
否定質問を繰り返されると、
どうしても、
「自分の責任でうまくいっていない」
と言われているような気がしてしまいます。

誰でも、
「責められている」
という感覚に陥るのはイヤなものです。

それが長いこと続けばなおさらです。

そんな言い方しなくても…

「責められている」と通ずるところはありますが、
「言い方」って大事です。

要するに、
非言語要素に要注意ということです。

※非言語要素に関する記事はこちらをどうぞ↓

コーチングの基礎:非言語要素を磨いてコミュニケーション力アップ

つまり、
否定質問を投げる際の、
表情や姿勢
声や口調によって、
より否定的な印象や、
責められている印象を受け取ってしまうので、
非言語要素に気をつける必要があります。

意欲の低下

未来のことであれば、
「障害」や「不安」
に焦点があたります。

障害、リスク、やらなくていい理由など、
アクセルよりもブレーキを踏むような要素に、
過度に目を向けてしまうと、
「できないのではないか?」
という疑念が強くなり、
意欲の低下が起きていきます。

リスクに備えることは重要ですが、
それをやらない理由に変えてしまうのではなく、
どうしたら越えられるかという視点を持てるよう、
支援することが重要となります。

否定質問のコツ

目的と意図を明確にする

「何のために質問をしているのか?」

これが明確になるといいというわけです。

否定的なことを訊かれたとしても、
その質問の答えを考えることが、
自分にとっての意味や価値あることにつながっていると解れば、
その問いかけに取り組む意欲になります。

非言語要素に気をつける

前述のとおりだが、
否定質問のときこそ、
自分の姿勢や表情、
声や口調に気をつけましょう。

同じことを訊かれたとしても、
この辺がソフトであれば、
受け入れやすさが増していきます。

肯定質問とセット販売

これは、
否定質問と同じくらいか、
少し多めに、
肯定質問を投げましょうということ。

どうしても、
否定質問は「気になる」ところなので、
偏って訊いてしまいがち。

でも、
否定的なことと、肯定的なことを、
公平に取り扱うことによって、
考える人は前向きになることができます。

今日のまとめ

本日は、
コーチングスキル質問編
肯定質問否定質問について、
整理・解説してきました。

今日のポイントは3つ。
・両方とも大事な質問であるということ。

・否定質問は気をつけてということ。

・否定質問は必ず肯定質問とセットでということ。

否定質問に偏る傾向があるので、
是非バランス良く使って、
相手を支援してあげてください。

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