昨日はおそらく、ゴルフファンに留まらず、
日本中が歓喜に沸きました。

アジア人初の、マスターズ優勝。

数々のプロゴルファー達も、
感極まったコメントを寄せていました。

これまで、
先人たちがチャレンジし積み上げたものが、
ひとつの形となった瞬間だったのかもしれません。

ゴルフ場

松山英樹マスターズ優勝に見るコーチの力

2021年4月13日付の日経新聞(朝刊)によると、
松山英樹さんは、

ゴルフ人生ではじめてコーチをつけたとのこと。

コーチは、目沢秀憲さん。

どのような経緯でコーチをつけようと思ったのか。
コーチをつけることでどのような変化があったのか。

興味深いところはたくさんあるので、
それは今後、調査の対象とするとして、
マスターズ勝利、翌日の誌面で、
コーチの存在が脚光を浴びるのが面白い。

プロスポーツの世界には、
必ずコーチが存在します。

テニスでは、
錦織圭選手が、
マイケル・チャンコーチを招聘して、
世界ランキング4位まで上り詰めました。

また、大坂なおみ選手も、
サーシャバインコーチとのタッグで、
全米オープンを取りました。

※今は違うコーチですけど…。

チームスポーツにも、
コーチの存在は欠かせません。

欧州のサッカーリーグでは、
監督にも多額の報酬が支払われます。

コーチの変更によって、
調子を崩す選手もいれば、
飛躍的にそのパフォーマンスを伸ばす人もいる。

コーチの存在は、
プレーヤーにとって大きな影響力を持っています。

また、
コーチというのは、

個人のスポーツでも、一人ではありません。

一流のプレーヤーになればなるほどに、
コーチも役割が分かれています。

フィジカル専用のコーチ。
技術専用のコーチ。
メンタル専用のコーチ。

コーチの役割

今回改めて、
コーチの役割を考えてみました。

おそらく多くの人の中で、
「技術」に関する指導というイメージが、
強いのではないかなと想像しますが、
考えてみると、
到底それだけではないことに気づきます。

技術の指導

おそらくこのイメージが強いのではないかなと思います。
プロ野球のチームなんかを見ても、
コーチが選手に対して、
どのように投げれば良いのか、
どのように打てば良いのか、

プロの選手に対して、
教えることなんてあるのかなって、
素人目線では考えてしまいますが、
新しい技術であったり、
その人に合うであろう技術であったりを、
コーチの視点で提供していくことは、
選択肢を拡げる重要な役割というわけです。

もちろん、
それを選択するかどうかは、
選手が決めていくことになるわけですが、
プロであるからこそ、
より高みを目指すために、
仕入れなければならない情報があります。

自分の情報源だけでは、
仕入れることができる情報も、
限りがありますからね。

パフォーマンスへのフィードバック

これもコーチの重要な役割。
プレーヤーというのは、
自分の「プレイ」が、
どのようになっているかが、
客観的に見えません。

もちろん、
ビデオなんかを見れば、
自分がどのようになっているのかを、
客観的に分析することはできますが…。

その自分の状態を、
鏡のように見せてくるのは、
コーチの重要な役割です。

「こうなってる」
という指摘を基に、
自分の状態に気づき、
自分にとってより正しい/良い形に、
修正していくことが可能になります。

一緒に考える

コーチというのは、
「伴走者」であると、
よく言われます。

コーチは、
すべてのことを知っているスーパーマンではありません。

コーチは、
「問い」をつくることが上手です。

  • 私たちの目指すところはどこか。
  • うまくいっていることはなにか。
  • うまくいっていないことはなにか。
  • どうすればより良くなれるのか。
  • 参考にできるモデルは何か/誰か。

など

問いによって、
選手の考えを引き出すことができます。

ときには、
その問いが、選手の問いを呼び、
選手にとって重要な答えを導く、
きっかけをつくるかもしれません。

孤独の解消

コーチは、
選手の心の拠り所であるということです。

何気に、
これが一番大きいかもしれません。

選手というのは、
戦いの最中も、
準備のプロセスも、
非常に孤独になります。

しかし、
コーチの存在がそこにあるだけで、
心は軽くなるかもしれません。

自分の葛藤や悩みを聴いてくれる存在がいる。
「こんなこと誰もわかってくれない」
「こんなこと誰にも話せない」
なんて、
思い込んで自分自身が窮地に追い込まれていきます。

しかし、
話を聴いてくれて、
「その気持ちわかるよ」
って一声かけてくれるだけで、
肩が軽くなる体験。

これは、
アスリートに限らず、
誰にでもあるのではないでしょうか?

ビジネスでもコーチをつける時代

ビジネスシーンではどうでしょうか?

ビジネスシーンで「コーチ」というのは、
未だに日本の社会では馴染みがないかもしれませんが、
世界的に見ると、
ビジネスマンに「コーチ」をつけるということは、
決して珍しいことではありません。

ビジネスマンも当然ながら、
パフォーマンスを上げることを望んでいる人はたくさんいます。

自分の力を最大限発揮するために、
また、自分にとって、
より大きな成果を手にしていくために、
コーチをつけるわけです。

ビジネスでもコーチの役割は同じ

そして、
ビジネスシーンでも、
コーチの役割は同じです。

上記4つの役割を、
そのままビジネスマンやビジネスシーンに当てはめても、
ピンとくるのではないでしょうか?

そしてビジネスシーンにおいては、
立場が上がれば上がるほどに、
わかりやすく孤独になっていきます。

だから、
会社や組織において、
それなりの立場になっていくと、
「エグゼクティブコーチ」という存在を、
つけていくことになります。

ビジネスにおいてコーチは上司

日常的な関係であれば、
最も身近な存在である、
マネジャーや上司が、
コーチの役割を担えることが、
最も望ましいです。

それゆえに、
マネジメントには、
「コーチング」の技術が、
欠かせない世の中にもなってきています。

「こんなこと誰もわかってくれない」
「こんなこと誰にも言えない」

と思っている若手社員も、
これまた多いわけです。

そういった日々の葛藤が鬱積して、
会社を離れてしまったり、

メンタルダウンしてしまったりは、
残念ながらよくあることなのではないかと。

コーチングを身につける

上司が、
安全な存在として、部下の話を聴けること。

そのためには、
コーチングの習得が欠かせません。

マネジメントやメンバーの育成が、
スムーズにいっている組織を見ると、
やはりコーチングが機能しています。

そのマネジャーが、
コーチングを学んでいるかどうかはわかりません。

しかし、そのようなマネジャーは、
コーチングのエッセンスを取り入れたコミュニケーションを、
感覚的に取り入れて、うまくやっています。

プロスポーツと同様に、
ビジネスの世界でも思う存分活躍するためには、
コーチの存在が欠かせません。

↓(ご参考)

LBJのビジネスコーチング

1on1ミーティングスキルアップ

今日のまとめ

スポーツに限らず、
ビジネスの世界も、
コーチの存在がプレーヤーのパフォーマンスを伸ばします。

しかし、もちろん、そのためには、
適切なコーチングの知識やスキルを、
学ぶ必要があります。

たくさんの企業や組織に、
コーチングが認知され、
適切に導入されていくことを願います。

そのことによっておそらく、
自分の仕事が楽しいと思えたり、
やりがいを感じたり、
その仕事を誇りに思える人が増えることでしょう。

松山英樹選手、
本当におめでとうございました。

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