組織を運営する上で、
「方向性」
とか
「ベクトル」
という言葉がよく用いられる。

しかし、
この言葉の意味がよくわかっていなかったり、
「方向性」という言葉に頼り切って、
実は非常に曖昧な設定がされていたりと、
機能していないことが多く見受けられます。

今日はこの「方向性」という言葉を、
私なりに紐解いていこうと思います。

この記事を読んでわかること

  • 方向性とは何か
  • 方向性の要素

こんな方におすすめ

  • 方向性という言葉をよく使う方
  • 組織の方向性を合わせたいと思っている方
  • 方向性が定まらないと思っている方

この記事の信頼性

記事を書いている半谷知也(はんがいともなり)は、

  • プロ講師として企業研修を1,000日以上実施
  • プロコーチとしてコーチングを2,000人以上に実施
  • 関わらせていただいた企業・組織は100社以上
  • リーダーシップの研修を15年以上実施

方向性の辞書の意味

そういえば、
辞書で方向性って言葉を、
検索したことがないなぁって思って、
広辞苑を調べてみると…、
なんと、
この言葉、
辞書にはない!

であればなおさら、
方向性って言われても、
よくわからないって人が多く存在しても、
まあ、そりゃそうだよな…。
ってなる。

方向性の定義

つまり、
方向性は定義する必要がある。

組織の方向性。
自分の方向性。

方向性/ベクトルを矢印とすると…。

矢印がすること。
それが指し示す先。
矢印の色・形。

方向性のひとつの答えはミッション・ビジョン・バリュー

ベースになる3要素は、
やはりこの3要素。

ミッション・ビジョン・バリュー。

ミッションは矢印の役割。
ビジョンは矢印が指し示している先。
バリューは、その矢印の色・形だ。

方向性の要素①:ミッションとは

ミッションというのは、
「使命」である。

これが矢印本体。
矢印が進む中で
何をする存在なのかということ。

何に命を使うのか。

自分に与えられた任務。
何をするのか。
何のための存在なのか。

それを明確にすること。

個人のミッション

個人の話で言えば、

人生における使命は何か。
組織から与えられた使命は何か。
上司から与えられた使命は何か。

と、
粒感はさまざま。

組織のミッション

組織にも使命がある。

会社の使命は何か。
本部の使命は何か。
部の使命は何か。
課の使命は何か。
チームの使命は何か。

こちらも、
粒感はさまざま。

誰かが定義するミッション

しかし、
存在する個人やその役割、
組織の数だけミッションはあり、
それは必ず、
誰かが定義しています。

個人の人生における使命なんていうのは、
一生かけて探していくものかもしれないし、
生まれたときから何かを感じて持ち続けている人もいるだろう。

方向性の要素②:ビジョンとは

ビジョンは「行き先」。

前述したが、
ビジョンは矢印が指し示す先。

向かう方向。

つまり、
使命を担い行動し続けていくと、
それが何につながるのか、
何が創り出されていくのか。
その姿・形がビジョンとなる。

ビジョンというのは、
個人であっても組織であっても、
その状態を思い浮かべるとワクワクしたり、
力を与えてくれたりするもので、
モチベーションとなるものです。。

方向性の要素③:バリューとは

例えて言うならば、
矢印の色・形。

日本語で書くと「価値観」にあたります。

個人の価値観

個人ならば、
「自分が大切にしたいこと」
として定義すればいいでしょう。

  • 価値観
  • 信条
  • ポリシー

など、
言葉はいろいろとありますが、
自分が大事だと思っていることです。

組織の価値観

組織というのは、
さまざまな個性を持った、
個人の集まりです。

だから、
組織としての価値観を定義しないと、
組織はバラバラになる。

個性やそれぞれの価値観は、
もちろん大事にしてほしいけど、
この組織にいる限り、
この価値観を大事にしてねと、
組織にいる全員が、
優先的に大事にしていくものが、
組織における価値観。

これも言葉はいろいろ。

  • バリューズ
  • 価値観
  • 行動指針
  • 社訓

など、
好きな言葉で設定すればいいけれど、
内容は、
組織として、
大切にしたいこと。

あるいは、
組織にいるメンバーに、
大切にしてほしいことを、
設定する。

今日のまとめ

というわけで、
今日は「方向性」という言葉について、
まとめてみました。

「方向性」というのは便利な言葉で、
なんとなく使っている人もいるかもしれません。

でも少なくともこの3つを定義してあげると、
組織としての骨格が生まれます。

ミッション・ビジョン・バリューを明確にして、
個人や組織の矢印をつくる。

まずはここから始まります。

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