目次
「相手の何を承認するのか?」
今回はこれがテーマです。
承認には実は、
「得手不得手」
があります。
「焦点が当たりやすいところ」
つまり、
「自分が最も興味関心を向けるところ」
という言い方がわかりやすいかもしれません。
自分が相手の「何」を見て、
承認するのか。
得意分野に偏ると、
承認すべき事柄を見逃してしまうことになります。
この記事を読んでわかること
- 承認すべき要素3つ
- どのように承認するのか
こんな方におすすめ
- コーチングうまくなりたい方
- 承認上手になりたい方
- 周りの誰かを力づけたい方
- 誰かのモチベーションや自信を高めたい方
- 自分が力づきたい方
この記事の信頼性
記事執筆者の半谷知也(はんがいともなり)は
- プロ講師として企業研修を1,000日以上実施
- プロコーチとしてコーチングを2,000人以上に実施
- 関わらせていただいた企業・組織は100社以上
- リーダーシップの研修を15年以上実施
コーチングスキル「承認」すべき3つの要素
本日の結論です。
承認の対象は、
コーチングにおいてはもちろん相手なのですが、
その相手の「何」を承認するのか。
- あるものをあると認める【存在】
- したことをしたと認める【行動】
- できたことをできたと認める【結果】
の3つです。
ということで、
ひとつずつ見ていきましょう。
※もちろん、セルフでも使えます。
存在承認
まず1つ目は、存在の承認。
存在承認なので、
「存在を認める」
ことです。
「あるものをあると認める」
存在そのものを承認していくということ。
承認されている人から見ると、
自分の存在そのものを、
認めてくれている。
「私はここにいてOKなんだ」
「私の居場所があるんだ」
「他の人から関心を向けられているんだ」
という感覚や実感を得られるということです。
存在承認のやり方1:名前を呼ぶ
ただ挨拶するのではなく、
名前を呼んで挨拶する。
「おはようございます」
↓
「半谷さん、おはようございます」
ただ感謝を伝えるのではなく、
名前を呼んで感謝を伝える。
「ありがとうございます」
↓
「ありがとう!はんがいさーん」
「自分を認知されている」
「対象が自分である」
ということの実感が強まり、
非常に効果的。
存在承認のやり方2:強みを指摘する
相手の「強み」や「長所」を、
あるいは「知識」や「能力」など
伝えていきます。
- ○○さんって積極的だよね
- いつも明るいよね
- 前向きだよね
- 細かいところによく気がつくよね
- 字がキレイだよね
など
その強みに、
自分が気づいていても、気づいていなくても、
自分の強みを認めてくれていると、
それだけで嬉しいものです。
自分では気づいていないことを指摘されれば、
自分の新たな強みとして認識できます。
存在承認のやり方3:変化を指摘する
例えば、
「髪切ったね」
とか
「そのネクタイ新しいね」
など、
これまでの自分と今の自分の
「変化」に気づいてくれるということは、
「自分に関心を向けてくれている」
という現れとなり、
すなわち、
「自分の存在が認知されている」
ということに繋がります。
行動承認
これはそのまま、
「やったことをやったと認める」
後述しますが、
特に仕事においては、
何かの結果を出すことを目指して、
個人も組織も動きます。
そして、
結果は出ることもあれば、
出ないこともある。
しかし、
そのプロセスにおいては、
わかりやすく行動していることもあれば、
影でさまざまな努力をしていることもあります。
いずれにしても、
結果はともかく、
そのプロセスに対する承認を、
しっかりとしていくということがポイントです。
行動承認を妨げるもの
これはやはり、
「結果が生まれなければ意味はない」
と思っている人は、
行動承認をしない傾向があります。
結果は確かに大事ですが、
そこに向けての努力や工夫にも、
目を向けると、
モチベーションの維持に役立つかもしれません。
結果承認
こちらもこのままですね。
「できたことをできたと認める」
創り出した結果について、
認めていくということです。
- 目標を達成したら認める
- 新規顧客を獲得したら認める
- プロジェクトを完遂したら認める
- アンケートの結果がよかったら認める
など
結果承認を妨げるもの
「できてあたり前」
「やってあたり前」
という感覚が、
多く見受けられます。
「その年次なら」
とか
「その立場なら」
とか。
しかし、
あたり前のことなんて、
世の中には存在しないかもしれません。
一つの結果はこれまでの積み上げの集大成。
その労をねぎらう一声があってもいいのではないでしょうか。
しっかり承認して、ピリオドを打って、
次に向かう。
承認にも好みのタイプがある
前述のとおり、
相手の何を承認するかは、
大きく分けて3つのパターンがあります。
とはいえ、
承認される側にもタイプがあります。
「結果が命」
と強い信念を持っている人に対して、
結果が出ていないにも関わらず、
行動承認ばかりしていると、
それは何の効き目もないばかりか、
「嫌味を言われているのではないか」
という捉え方をしてしまう場合もあります。
相手は何を大事にしている人なのか、
どこを見てほしいと願っているのか、
相手の特徴を理解した上で、
3種類の引き出しを使っていくようにしましょう。
今日のまとめ
というわけで、
本日は、承認する内容、
「何を承認するか」を解説してきました。
いかがでしょうか?
みなさんはどのような承認をしているでしょうか?
「そういえば結果承認ばかりしているかも…」
という方は、
是非、「存在」と「行動」に目を向けてみてください。
今までアンテナに引っかかってこなかった、
相手の「良いところ」や「頑張っていること」などが、
たくさん引っかかってくるかもしれません。
日常には、
承認できる事柄が、
たくさん転がっているのです。