目次
この質問は、
コーチングや1on1の研修をやっていると、
非常に多い質問のひつとです。
というわけで本日は、
コーチングや1on1における、
メモのとり方についてお伝えしていきます。
こんな方におすすめ
- コーチングや1on1をビジネスシーンで使いこなしたい
- コーチングや1on1をやっているがなかなかうまくいかない
- コーチングや1on1を導入したいと思っている
この記事でわかること
- コーチングのときのメモのとり方
- コーチングでメモを取るときの注意点
記事の信頼性
この記事の筆者は、
- PHP研究所認定ビジネスコーチ(上級)
- ビジネスコーチングは延べ2000人以上に実施
- コーチング研修の実施歴8年で200本以上実施
結論:コーチングでメモはもちろん取ってOK、でも…
結論から言うと、
メモは取ってOKです。
ただし、
注意すべきことがあります。
注意点をおろそかにすると、
コーチングになりません。
というわけで、
以下、注意点の解説です。
コーチングでメモを取る際の注意点
注意点のうち重要なことを2つお伝えします。
相手の様子を観察すべし
メモを取っていくと、
どうしても、
「正しくメモを取らねば…」
とか
「一言一句漏らさないように…」
というような意識が働きます。
集中すべきは、
「相手」
なんですけど、
いつの間にか、
「メモに98%くらいの集中力」を使い、
相手には意識が向かなくなる。
コーチングの重要なポイントは、
「関心」
なんです。
「こちらは関心向けてますけど…」
という聴き手の論理は通用しない。
話し手が、
「聴き手は関心向けてくれてる」
という感覚を持つことが、
コーチング成功のポイントです。
↓コーチのあり方についてはこちらの記事をどうぞ
一流のコーチは技術だけではない!コーチングを成功に導く5つのあり方
事情聴取っぽくなりやすい
話し手から観ると、
聴き手がカリカリとメモをとり、
時々目線を上に上げる。
すると、どうしても…、
話し手から観る聴き手の見え方が、
事情聴取っぽくなります。
「事情聴取されたいですか?」
されたくないですよね?
聴き手としてはそんなつもりがまったくなくても、
話してはそのように感じてしまう。
事情聴取?
なんか事務的
冷たい感じ…
すると、
心が通わないような状態となり、
ラポールが薄れる可能性がある。
↓「ラポール」についてはこちらの記事をどうぞ
コーチングの基本:「ラポール」がなければコーチングできない!?
こういう状態になると、
本音を話してくれなくなって、
コーチングが機能しなくなり、
本末転倒状態。
せっかく一生懸命取っているメモは、
表面的なものになってしまう。
コーチングにおけるメモのとり方
いくつかのメモの取り方を紹介しますが、
どれが正解というものはないので、
いろいろと試していただいて、
ご自身にとってやりやすいもの、
あるいは、相手にとってよりよい方法を、
発見いただければと思います。
コーチング用メモフォーマット(紙)
ツールはなんでもいいですが、
コーチング専用のメモフォーマットをつくると、
コーチングは進めやすいと思います。
私は、
GROWモデルというものをベースに、
コーチングをすることが多いので、
その枠組みを準備して、
メモを取っていきます。
ポイントと注意点
相手の話の中で、
キーワードのみを書き留めていくこと。
全部書くと、
メモに集中します。
あくまでも関心(目線)は相手に向けた状態で、
手だけ動かす
きれいなメモを作成する必要はありません。
コーチング用メモフォーマット(PC)
手書きではなく、
PCに打ち込んでいくやり方です。
対面でもオンラインでも、
使いやすいメモのツールです。
紙と違って、
書き込む量に制限がなく、
手書きよりもたくさんメモをとることが可能です。
ポイントと注意点
こちらも、
PCに集中しがちなので、
相手への関心を忘れずに…。
ホワイトボード
対話は目を合わせてやりながら、
ホワイトボードに整理していくやりかた。
動きがうまれるので、
コーチングにエネルギーが生まれやすくなり、
盛り上がる傾向があります。
また、
相手も確認できるため、
認識にずれがある場合は、
修正が可能です。
ポイントと注意点
ホワイトボードなので、
ずっと相手に背中とお尻を見せているという状況になりやすいです。
「相手ときどきホワイトボード」
という意識がいいでしょう。
PC&プロジェクターなど
これは、基本PCと同じですが、
共有できるというのが強みです。
コーチの勝手なメモではなく、
何を書いているのかが可視化されていると、
相手も安心です。
「事情聴取じゃないんだな…」
とわかります
PC&画面共有
オンラインでは、
画面共有しておけば、
相手とも共有できます。
こちらもおすすめの方法です。
ポイントと注意点
画面共有したとしても、
かならずお互いの顔が見える状態にしておくこと。
「パソコンだから仕方ないよね」
ではなく、
しっかりと相手の様子を「観察」できる状態にしておきましょう。
今日のまとめ
本日は、
コーチングや1on1における、
「メモ」についてお伝えしました。
大切なことは、
対話が「主」で、
メモが「従」であること。
この関係が入れ替わってしまうとすれば、
メモは取らない方がいいでしょう。
コーチングのスキルを磨き、
経験を重ねていくと、
メモを取らずとも相手の話を整理できるようにもなります。
時にはメモを手放してみるのも、
いいかもしれませんね。