前回のブログで述べたように、会議の枠組みができてしまえば、枠組みに沿って忠実に議題を進めていくのみである。なので、今日は、会議の中で起こりうることに対処する方法を紹介していく。

意思決定の方法を決めておく

これは枠組みづくりのところで述べるべきであったが、そういえば忘れたので、本編の冒頭で補記しておく。 会議を決まった時間で円滑に進めていく上で、「意思決定の方法」を事前に合意しておくことは重要だ。いざ意思決定が必要な場所になって突然「じゃあ多数決で」となると、「誰が多数決で決めると言ったんだ?」みたいな抵抗が起こる。表面化すればまだいいが、頭の中で起こると、抵抗が潜在的になり、より厄介。 というわけで、事前に、「意思決定はこの方法でしますよ」ということについてメンバーの了解・合意をとっておくのは、ひとつのコツだ。 意思決定の方法は以下のとおり、いろいろあるので、状況や場に応じた適切な方法を提案し、合意すればいい。

意思決定の方法1:コンセンサス/全会一致

議論の末、全会一致するのなら、これが一番いい。しかし、いろいろな考え方があるため、限られた時間の中でコンセンサスをとることは、難しいことが多い。

意思決定の方法2:多数決

言わずとしれた多数決。少数派の意見が反映されづらいが、多数決をとるまでのプロセスで議論が尽くされているのであれば、納得感は高まる。

意思決定者による決定

議論を踏まえて意思決定者に決めてもらうというやり方。大抵の場合、組織の役割的なトップが意思決定者として決断することが多い。これも議論が尽くされていることが重要である上、意思決定をした論理的な理由を伝える必要がある。 「これまでの議論を踏まえてこういう理由でこのように決定した」 という形。

じゃんけんやくじ引きなど

これも選択肢としてはある。内容によって、話すを前に進めていくために、どちらかと言えば運任せの方法も、引き出しとしては持っておく必要がある。


というわけで、議論に入る前に、意思決定の方法を決めておくことは、円滑かつ時間通りに会議を進めることを助けてくれる。おすすめだ。

会議のファシリテーションにおいて意識すべきこと

ファシリテーターの重要な責任は、「会議の目的が達成されること」だ。場を客観的・俯瞰的に観察しながら、会議のゴールを目指して交通整理をしていく。

会議本編で起こりやすいことに対する対応

会議における話の脱線

話が脱線したら、中断を入れて、その時間の議題(本筋)に戻す必要がある。ファシリテーターの重要な役割だ。ただし、脱線してすぐに戻してしまうと次のリスクがある。

リスク1:実は関係がある

一見関係なさそうに見えても、実はストーリーがあって、本筋と繋がっている可能性がある。ファシリテーターは、このつながりの有無について、よく見極める必要がある。

リスク2:気分を害す

人が話し始めたことは、本筋に関係あろうと無かろうと、本人が「話したい」と思っていることだ。人は自分が話したいことを、途中で止められるのが気持ち悪いし、ストレスである。


対応は2つのパターン。

対応1:中断

ファシリテーターから、会話を中断する。 「ではそろそろ本筋に戻りましょうか」

対応2:質問

「今されている話は、今の議題や今日の会議の目的とどのように関係していますか?」 話がずれている人は、話したいことを話しているので、議題とずれていることそのものに気づいていないことが多い。質問によって気づかせ、無理なく本題に戻ることができる。 中断よりも質問の方が、尊重されている感じが伝わりやすいかもしれない。

議論が白熱して平行線/決めた時間通りに終わらない

これは、ルールを明確に設定した上で合意しておくと、そもそも起こりづらくはなる。また、前述のとおり、意思決定の方法について合意をとっておけば、時間が来たら意思決定を促せばいい。枠組みがしっかりできれば、こういった場面も進行しやすくなる。 そうは言っても、時間通りに終わらない場合は以下の対応をしていく。

対応1:延長を提案

設定した時間が来ていることを伝え、延長を促す。時間はその場合、必ず延長のリミットを決める。延長すると、なんとなくそのまま延長になることがあり、ダラダラと議論が続いてしまうことが多い。

対応2:仕切り直しを提案

状況が許すのであれば、その議論についてはストップし、次回以降に改めて議論することを促す。

対応3:意思決定を促す

改めて意思決定を促す。強引な意思決定にならないよう注意が必要なのと、仮にそれで決定された場合に、著しく抵抗を示している人がいないか

無関心/議論に参加しない

これも枠組みづくりがしっかりできていれば、起きづらい状態にはなる。このような状態が観て取れたときには、ファシリテーター(あるいは他のメンバー)がルールに基づいて以下の対応をする。

対応1:指摘し議論参加を促す

「全然発言してないですね。議論に参加しましょう」 「意識がこの場にない感じがします。集中しましょう」

対応2:質問する

「今どのような状態ですか?」 「何か気になることはありますか?」 「大丈夫ですか?」 質問することで、その状態に中断を入れる。ファシリテーターが決めつけることなく、ニュートラルに状態を確認する。

まとめ

会議は、大きな流れで見ると、「準備→会議本番→フォロー」という流れがあり、会議本番の中にも、「枠組みづくり→会議本編→まとめ」とあるわけだが、今日はこの会議本編について扱った。 書きながら改めて思うことは、本編を円滑に進めるためには、準備と枠組みづくりがものを言う。枠組みが適切にできていれば、非常にファシリテーションがやりやすくなる。準備と枠組みづくりをしっかりすることで、スムーズに会議本編を運営できる状況を創りましょう。

次の記事

次の記事:生産性を劇的に上げる会議のファシリテーション〜プロセス編④会議のまとめ〜

関連記事

生産性を劇的に上げる会議のファシリテーション〜会議の流れ編〜
生産性を劇的に上げる会議のファシリテーション〜ファシリテーターのあり方編〜
生産性を劇的に上げる会議のファシリテーション〜スキル編①コミュニケーション〜
生産性を劇的に上げる会議のファシリテーション〜スキル編②マネジメント〜
生産性を劇的に上げる会議のファシリテーション〜プロセス編①会議の準備〜
生産性を劇的に上げる会議のファシリテーション〜プロセス編②会議の枠組みづくり〜
生産性を劇的に上げる会議のファシリテーション〜プロセス編③会議本編〜
生産性を劇的に上げる会議のファシリテーション〜プロセス編④会議のまとめ〜